風見 鏡夜の章



生まれついた場所が軍の研究施設。

「母」と呼べる人はいなかった。

異端児が自然に産まれてくる確率が高くなってくるにつれて、普通に何の能力も持っていない人は
新人類に怯えはじめる。
たとえ特殊能力を自覚して発動する事が出来ても制御の仕方を知らないままでは混乱を招くとして
国は軍内部に特殊能力を研究する為の施設をつくった。
「制御」その目的は異端児の軍事利用も兼ねての研究。
その過程で自然交配ではなく優れた能力者同士のかけあわせも行われていた。
卵子提供元である「母」の事は何も知らない。

軍施設にいる異端児が全員ではなく、戦争孤児や保護された異端児も多いが、
1/3は優れた能力者を創る目的で生み出された命。

オレもその中の一人。


軍の施設だからといってもちゃんと学校もあって一般知識はもちろん他各方面の専門知識など
勉強出来る環境としては、不自由はしなかった。
むしろ文献や書庫が豊富なこの環境で、能力の制御の仕方も学べるのならある意味最高な家なのだろう。

軍人にはなりたくなかったが、境遇上仕方が無い。
自分の力はまだまだ未熟で......何もなす事も逆らう事も出来ず......

どうせ逃れられないのなら

オレはオレのやり方で生き延びて.....

道を探していこう。

誰も通った事のない道なら  オレが創っていこう。



決められた運命なんてない事を証明する為に。

next→