鎖連 紅夜の章


ずっと独りだった。
物心ついた頃には親も兄弟の存在も知らなかった。

飯を食わせてもらうかわりに自分の体を差し出した。
金を稼ぐ為に身を売っていた頃もある。
それでも......オレはずっと独り。
きっと誰も「鎖連 紅夜」という人間は必要としない。

悪くなるのはこんなに簡単なのに.....まっとうな人の道を歩くのはどうして
こんなに難しいのだろう。

オレのいる町は西地区の中でも一番治安の悪い所で....
ここで生きて行く為には自分の持っているモノは全部武器になる。
この町を出たいと思った事もあるけど、きっと....
何処へ行っても同じ事。

オレは変われない。




最近、町に知らない奴らが入ってくる。
何処からきたのかわからないけど、オレにとっては羽振りの良い客ってだけだ。
あいつらは手加減知らずで相手するのも疲れるけど.........。
一人だけ.....違う奴もいた......。
名前も知らないけど....。

「この町を出ろ」

と言った。

「あんたが連れて行ってくれるなら」

そう言うと、大声で笑ってまたオレを抱いた。



あいつとはそれっきりでもう会う事もないけど、今度会えたら名前を聞こう。

あと数時間で日が暮れる。
また客を探しにいかないと...

でも    なんだか   物凄く眠い。

頭が痛い。


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